Docker 基本コマンド操作

これだけは覚えておきたいDockerコマンド12選
2023-08-25
ヒーローイメージ

目次
  1. チートシート
  2. 前提条件
  3. Docker基本コマンド解説
  4. 付録:Dockerコマンド一覧
  5. 参考情報

チートシート

----Dockerイメージ検索----------------
## コマンド書式
docker search [オプション] キーワード
## コマンド実例
docker search linux
## コマンド実例(公式イメージのみ)
docker search --filter is-official=true amazon
## コマンド実例(表示上限数を5件)
docker search --limit 5 linux

----Dockerイメージ取得----------------
## コマンド書式
docker image pull イメージ名:タグ名
## コマンド実例
docker image pull centos
## コマンド実例(タグ名指定)
docker image pull centos:7

----Dockerイメージ一覧取得-------------
## コマンド書式
docker image ls [オプション] [イメージ名[:タグ名]]
## コマンド実例
docker image ls

----Dockerイメージ削除-----------------
## コマンド書式
docker image rm [オプション] イメージID [イメージID...]
# コマンド実行例
docker image rm centos

----Dockerコンテナ作成----------------
## コマンド書式
docker container run [オプション] イメージ名[:タグ名] [コマンド] [引数...]
## コマンド実例
docker container run -d -p 9000:80 nginx
## コマンド実例(ボリューム共有)
docker container run -d -p 9000:80 -v /home/username/html:/usr/share/nginx/html nginx

----Dockerコンテナ一覧確認-------------
## コマンド書式
docker container ls [オプション]
## コマンド実例
docker container ls
## コマンド実例(停止中コンテナも表示)
docker container ls -a
## コマンド実例(合計ファイルサイズ表示)
docker container ls -s

----Dockerコンテナ詳細確認-------------
## コマンド書式
docker container inspect [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container inspect nginx

----Dockerコンテナ起動-----------------
## コマンド書式
docker container start [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container start nginx

----Dockerコンテナ停止-----------------
## コマンド書式
docker container stop [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container stop nginx

----Dockerコンテナ削除-----------------
## コマンド書式
docker container rm [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container rm nginx
## コマンド実例(起動中コンテナ削除)
docker container rm -f nginx

----Dockerコンテナ内コマンド実行-----
## コマンド書式
docker container exec [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名) コマンド内容
## コマンド実例
docker container exec nginx echo $HOME
## コマンド実例(コンテナログイン)
docker container exec -it nginx /bin/bash

----Dockerコンテナファイル転送-----
## コマンド書式
docker container cp [オプション] ホストのコピー元ファイルパス コンテナID(もしくはコンテナ名):コピー先のファイルパス
## コマンド実例
docker container cp index.html nginx:/usr/share/nginx/html

前提条件

Docker基本コマンド解説

  • 本章ではのDockerコンテナを使った環境構築の実際の流れに沿って各コマンドの使い方を解説していきます。
    • 紹介するコマンドのオプションについては、最低限覚えておいたほうが便利なものに絞って記載します。
    • 本章で紹介するコマンドやオプションは一部です。全ての内容を把握したい場合は、本ページ下部の参考情報を参照してください。

Dockerイメージ検索

  1. Dockerで環境構築する場合、まずは環境のベースとなるDockerイメージを決める必要があります。
    DockerイメージはDockerレジストリに登録されているイメージから探します。Dockerイメージ検索するためには以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerイメージ検索
    docker search [オプション] キーワード
    オプション 説明
    --filter 検索条件を指定します。is-official=trueと指定すると公式イメージのみを検索対象にします。
    --limit 検索結果の表示上限件数を指定します。
    Note

    Docker searchコマンドの検索対象となるDockerレジストリはDocker Hubになります。
    ここではコマンドを使って検索していますが、Docker Hubの画面上部にある検索バーからもイメージ検索することは可能です。

  2. 例えば「linux」というキーワードでイメージを検索したい場合は以下のとおりです。

    実行例:Dockerイメージ検索
    docker search linux
    実行結果例
    NAME                        DESCRIPTION                                      STARS     OFFICIAL   AUTOMATED
    alpine                      A minimal Docker image based on Alpine Linux…   10205     [OK]
    ubuntu                      Ubuntu is a Debian-based Linux operating sys…   16302     [OK]
    debian                      Debian is a Linux distribution that's compos…   4762      [OK]
    amazonlinux                 Amazon Linux provides a stable, secure, and …   1330      [OK]
    oraclelinux                 Official Docker builds of Oracle Linux.          1011      [OK]
    rockylinux                  The official build of Rocky Linux.               169       [OK]
    archlinux                   Arch Linux is a simple, lightweight Linux di…   502       [OK]
    photon                      Photon OS is an open source minimal Linux co…   182       [OK]
    clearlinux                  Official docker build of Clear Linux OS for162       [OK]
    (以降省略)
    
    
  3. 条件を指定して検索したい場合--filterオプションを指定します。
    例えば、Dockerイメージには公式イメージと非公式イメージが存在しますが、公式イメージのみ検索したい場合は以下のとおりに実行します。

    実行例:Dockerイメージ検索(公式のみ)
    docker search --filter is-official=true amazon
    実行結果例
    NAME             DESCRIPTION                                      STARS     OFFICIAL   AUTOMATED
    amazonlinux      Amazon Linux provides a stable, secure, and …   1330      [OK]
    amazoncorretto   Corretto is a no-cost, production-ready dist…   326       [OK]
    
    
  4. Docker searchによる検索結果の表示上限数はデフォルトで25件です。
    上限数を増やして(もしくは絞り込んで)表示したい場合--limitオプションで表示上限件数を指定します。

    実行例:Dockerイメージ検索(上限5件)
    docker search --limit 5 linux
    実行結果例
    NAME          DESCRIPTION                                      STARS     OFFICIAL   AUTOMATED
    alpine        A minimal Docker image based on Alpine Linux…   10205     [OK]
    ubuntu        Ubuntu is a Debian-based Linux operating sys…   16302     [OK]
    debian        Debian is a Linux distribution that's compos…   4762      [OK]
    amazonlinux   Amazon Linux provides a stable, secure, and …   1330      [OK]
    oraclelinux   Official Docker builds of Oracle Linux.          1011      [OK]
    
    

Dockerイメージ取得

Docker
  1. DockerレジストリからDockerイメージ取得したい場合は以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerイメージ取得
    docker image pull [オプション] イメージ名[:タグ名]
  2. 例えば「最新のCentOS」イメージを取得したい場合は以下のとおりです。

    実行例:Dockerイメージ取得
    docker image pull centos
    実行結果例
    Using default tag: latest
    latest: Pulling from library/centos
    a1d0c7532777: Pull complete
    Digest: sha256:a27fd8080b517143cbbbab9dfb7c8571c40d67d534bbdee55bd6c473f432b177
    Status: Downloaded newer image for centos:latest
    docker.io/library/centos:latest
    
    
  3. 取得したいDockerイメージのバージョン指定したい場合もあると思います。 例えば「最新のCentOSではなくCentOS7」といった特定バージョンのイメージを取得したいケースなどです。 その場合は以下のようにタグ名を指定することで任意のバージョンのDockerイメージを取得することができます。

    実行例:Dockerイメージ検索
    docker image pull centos:7
    実行結果例
    7: Pulling from library/centos
    2d473b07cdd5: Pull complete
    Digest: sha256:be65f488b7764ad3638f236b7b515b3678369a5124c47b8d32916d6487418ea4
    Status: Downloaded newer image for centos:7
    docker.io/library/centos:7
    
    
    Note
    タグ名指定を省略するとデフォルトで:latestタグが付与されます。:latestタグは最新のイメージのことを指します。

Dockerイメージ一覧確認

  1. Dockerイメージ取得後、すでに取得済(ダウンロード済)のDockerイメージを一覧確認したい場合があると思います。
    その場合は以下のコマンドを利用します。

    Dockerイメージ検索
    docker image ls [オプション] [イメージ名[:タグ名]]
  2. 実行すると現時点で取得済のDockerイメージ一覧が確認できます。

    実行例:Dockerイメージ一覧確認
    docker image ls
    実行結果例
    REPOSITORY    TAG       IMAGE ID       CREATED         SIZE
    amazonlinux   latest    269d08df692a   6 days ago      144MB
    ubuntu        latest    01f29b872827   3 weeks ago     77.8MB
    centos        7         eeb6ee3f44bd   23 months ago   204MB
    centos        latest    5d0da3dc9764   23 months ago   231MB
    
    
  3. イメージ名を指定して実行すれば、指定したイメージ名で絞り込んだ結果が表示されます。

    実行例:Dockerイメージ一覧確認(イメージ名指定)
    docker image ls centos
    実行結果例
    REPOSITORY    TAG       IMAGE ID       CREATED         SIZE
    centos        7         eeb6ee3f44bd   23 months ago   204MB
    centos        latest    5d0da3dc9764   23 months ago   231MB
    
    

Dockerイメージ削除

  1. 取得済のDockerイメージを削除するためには以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerイメージ削除
    docker image rm [オプション] イメージID [イメージID...]
  2. 削除対象はイメージIDを指定します。

    • イメージIDはdocker image lsコマンドの実行結果で確認できます。
    実行例:Dockerイメージ削除
    docker image rm eeb6ee3f44bd
    実行結果例
    Untagged: centos:7
    Untagged: centos@sha256:be65f488b7764ad3638f236b7b515b3678369a5124c47b8d32916d6487418ea4
    Deleted: sha256:eeb6ee3f44bd0b5103bb561b4c16bcb82328cfe5809ab675bb17ab3a16c517c9
    Deleted: sha256:174f5685490326fc0a1c0f5570b8663732189b327007e47ff13d2ca59673db02
    
    
  3. 複数のイメージIDを指定すれば複数同時にイメージを削除することもできます。

    実行例:Dockerイメージ削除(複数)
    docker image rm 01f29b872827 5d0da3dc9764
    実行結果例
    Untagged: ubuntu:latest
    Untagged: ubuntu@sha256:ec050c32e4a6085b423d36ecd025c0d3ff00c38ab93a3d71a460ff1c44fa6d77
    Deleted: sha256:01f29b872827fa6f9aed0ea0b2ede53aea4ad9d66c7920e81a8db6d1fd9ab7f9
    Deleted: sha256:bce45ce613d34bff6a3404a4c2d56a5f72640f804c3d0bd67e2cf0bf97cb950c
    Untagged: centos:latest
    Untagged: centos@sha256:a27fd8080b517143cbbbab9dfb7c8571c40d67d534bbdee55bd6c473f432b177
    Deleted: sha256:5d0da3dc976460b72c77d94c8a1ad043720b0416bfc16c52c45d4847e53fadb6
    Deleted: sha256:74ddd0ec08fa43d09f32636ba91a0a3053b02cb4627c35051aff89f853606b59
    
    
    Note

    指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
    上記の例の場合は01f25d0dでも問題ありません。

Dockerコンテナ作成

Docker
  1. Dockerイメージを取得済であれば、DockerイメージからDockerコンテナを作成することができます。
    以下のコマンドを利用するとDockerコンテナを(起動させた状態)で作成されます。

    コマンド書式:Dockerコンテナ作成
    docker container run [オプション] イメージ名[:タグ名] [コマンド] [引数...]
    オプション 説明
    -d コンテナをバックグラウンドで実行します。
    -p ホストに対してコンテナのポート番号を公開します。-v ホスト側ポート番号:コンテナ側ポート番号の書式で記載します。
    -rm コンテナ終了時にコンテナを破棄します。
    -v

    マウントするボリュームを定義します。ホストとコンテナ間でディレクトリ・ファイルを共有するときに利用します。 -v ホスト側ディレクトリパス:コンテナ側ディレクトリパスの書式で利用します。

    --name コンテナに名前を割り当てます。
    Note
    docker container createコマンドを利用すればコンテナを停止状態で作成することができます。
  2. 例えばNginxサーバを待ち受けポートを9000に指定して起動する場合は以下のとおりに実行します。

    • DockerコンテナでNginxサーバを起動する方法はいくつかありますが、今回はNginxコンテナを利用しています。
    • 本手順実行前にあらかじめ対象のDockerイメージ(今回はNginxイメージ)は取得済である必要があります。
    実行例:Dockerイメージ作成(+起動)
    docker container run -d -p 9000:80 nginx
    実行結果例
    5acf29229c53d0b747ec23cdb676440cbc9062d77271e80344c69863b3000404
    Note
    Nginxとは世の中で広く利用されているWebサーバです。
  3. ブラウザで「http://localhost:9000/」にアクセスすると以下のようなページが表示されNginxサーバが起動していることが確認できます。

    Nginx Welcome
  4. 上記手順でNginxサーバを起動することはできましたが、WEBページ(HTMLファイル)を修正したい場合はどうしたらよいでしょうか。
    やり方はいくつかありますが、ホスト側のファイルを編集し、その結果がコンテナ内のファイルに反映されると便利です。
    それを実現するためには-vを使って、ホストとコンテナのディレクトリを共有します。

    実行例:Dockerイメージ作成(ボリューム共有)
    docker container run -d -p 9000:80 -v /home/username/html:/usr/share/nginx/html nginx
    実行結果例
    4992eedce2515c74ca142a7fd422bb4b389c732d6c079a2ad33151efd4dbcd5a
  5. 以下のコマンドを実行してホスト側でindex.htmlを作成した後にブラウザで「http://localhost:9000/」にアクセスするとindex.htmlが表示されます。

    index.html作成
    echo palette-code >> /home/username/html/index.html
    Nginx Welcome

Dockerコンテナ一覧確認

  1. すでに作成済のDockerコンテナ一覧を確認するためには以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ一覧確認
    docker container ls [オプション]
    オプション 説明
    -a 停止中のコンテナも表示します。
    -s 合計ファイルサイズも表示します。
  2. 実行すると以下のようにコンテナが一覧表示されます。

    実行例:Dockerコンテナ一覧確認
    docker container ls
    実行結果例
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED          STATUS          PORTS                                   NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   50 minutes ago   Up 50 minutes   0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp   sample
    
    
  3. -aオプションをつけると停止中のコンテナも含めて一覧表示されます。

    実行例:Dockerコンテナ一覧確認(停止中コンテナ含む)
    docker container ls -a
    実行結果例
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED          STATUS                  PORTS                                   NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   51 minutes ago   Up 2 seconds            0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp   sample
    3c97951d3f07   nginx     "/docker-entrypoint.…"   57 minutes ago   Created                                                         vigilant_buck
    24a7ab05c755   nginx     "/docker-entrypoint.…"   2 days ago       Exited (0) 2 days ago                                           busy_shannon
    09a9f14f8f02   nginx     "/docker-entrypoint.…"   2 days ago       Exited (0) 2 days ago                                           nostalgic_benz
    
    
  4. -sオプションをつけるとコンテナの合計ファイルサイズを含めて一覧表示されます。

    実行例:Dockerコンテナ一覧確認(合計ファイルサイズ表示)
    docker container ls -s
    実行結果例
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED        STATUS       PORTS                                   NAMES     SIZE
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   27 hours ago   Up 2 hours   0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp   sample    1.09kB (virtual 187MB)
    
    

Dockerコンテナ詳細確認

  1. Dockerコンテナに関する詳細情報を確認したい場合は以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ詳細確認
    docker container inspect [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
  2. 以下のコマンド実行することでDockerコンテナの詳細情報が確認できます。

    実行例:Dockerコンテナ起動
    docker container inspect nginx
    実行結果例
    [
        {
            "Id": "4992eedce2515c74ca142a7fd422bb4b389c732d6c079a2ad33151efd4dbcd5a",
            "Created": "2023-08-XXT12:10:11.551570834Z",
            "Path": "/docker-entrypoint.sh",
            "Args": [
                "nginx",
                "-g",
                "daemon off;"
            ],
            "State": {
                "Status": "running",
                "Running": true,
                "Paused": false,
                "Restarting": false,
                "OOMKilled": false,
                "Dead": false,
                "Pid": 12471,
                "ExitCode": 0,
                "Error": "",
                "StartedAt": "2023-08-XXT12:56:46.758624592Z",
                "FinishedAt": "2023-08-XXT12:52:39.988404923Z"
            }
            (以下省略)
        }
    ]
    
    

Dockerコンテナ起動

  1. 停止中のDockerコンテナを起動するためには以下のコマンドを実行します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ起動
    docker container start [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
  2. まず停止中のコンテナIDを確認します。

    実行例:停止中のDockerコンテナを確認
    docker container ls -a
    実行結果
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED        STATUS                      PORTS     NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   25 hours ago   Exited (0) 18 seconds ago             sample
    
    
  3. コンテナIDが4992eedce251のコンテナのSTATUSExited ~で停止中であることが確認できましたので以下のコマンドで起動します。

    実行例:Dockerコンテナ起動
    docker container start 4992eedce251
    実行結果例
    4992eedce251
  4. コンテナが正常に起動できたか以下のコマンドで確認します。

    実行例:起動中のDockerコンテナを確認
    docker container ls
    実行結果
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED        STATUS          PORTS                                   NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   25 hours ago   Up 3 seconds    0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp   sample
    
    
  5. STATUSUP ~になっていることから正常に起動できたことが確認できます。

    Note

    指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
    上記の例の場合は4992で重複のない値となるためdocker container start 4992と実行しても問題ありません。

Dockerコンテナ停止

  1. 起動中のDockerコンテナを停止するためには以下のコマンドを実行します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ停止
    docker container stop [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
  2. まず起動中のコンテナIDを確認します。

    実行例:起動中のDockerコンテナを確認
    docker container ls
    実行結果
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED        STATUS          PORTS                                   NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   25 hours ago   Up 3 seconds    0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp   sample
    
    
  3. コンテナIDが4992eedce251のコンテナのSTATUSUp ~で起動中であることが確認できましたので以下のコマンドで停止します。

    実行例:Dockerコンテナ起動
    docker container stop 4992eedce251
    実行結果例
    4992eedce251
  4. コンテナが正常に停止できたかは以下のコマンドで確認します。

    実行例:停止中のDockerコンテナを確認
    docker container ls -a
    実行結果
    CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                  CREATED        STATUS                     PORTS     NAMES
    4992eedce251   nginx     "/docker-entrypoint.…"   25 hours ago   Exited (0) 3 seconds ago             sample
    
    
  5. STATUSExited ~になっていることから正常に停止できたことが確認できます。

    Note

    指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
    上記の例の場合は4992で重複のない値となるためdocker container stop 4992と実行しても問題ありません。

Dockerコンテナ削除

  1. すでに作成済のDockerコンテナを削除するためには以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ削除
    docker container rm [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
    オプション 説明
    -f コンテナが起動中であってもコンテナを(停止と)削除します。
  2. 停止中のコンテナに対して以下のコマンド実行することでコンテナを削除することができます。

    実行例:Dockerコンテナ削除
    docker container rm nginx
    実行結果例
    nginx
  3. もし起動中のコンテナを(停止と)削除を実施したい場合は-fオプションをつけて実行します。

    実行例:Dockerコンテナ削除
    docker container rm -f nginx
    実行結果例
    nginx

Dockerコンテナ内コマンド実行

  1. Dockerコンテナ内でコマンドを実行するためには以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerコンテナ削除
    docker container exec [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名) コマンド内容
    オプション 説明
    -i Dockerコンテナの標準入力を開いたままにします。
    -t 仮想ターミナルを割り当てます。-iオプションとセットで用います。
  2. 例えばコンテナ内でecho $HOMEを実行したい場合は以下のように実行します。

    実行例:Dockerコンテナ内コマンド実行
    docker container exec nginx echo $HOME
    実行結果例
    /home/username
  3. 上記の方法を利用すればコンテナ内でコマンド操作が可能となりますが、コマンドを実行する度にdocker container execで実行するのは冗長です。
    その場合はコンテナ内のシェルにログインしてしまった方が効率的です。コンテナ内にログインする場合は以下のとおりに実行します。

    実行例:Dockerコンテナにシェルログイン
    docker container exec -it nginx /bin/bash
    実行結果例
    root@abcafd6051b9:/#
    Note
    -it-i-tの組み合わせです。ここでは詳しく解説しませんがコンテナ内にシェルログインしたい場合は、この2つのオプションを付ける必要があります。
  4. コンテナ内のログインした状態になっているので、つづけてコンテナ内でコマンド操作が可能になります。

    • ログアウトする場合はctrl+dを押します。
    実行例:コマンド実行(Dockerコンテナ内)
    ls -l /
    実行結果例
    total 4
    lrwxrwxrwx   1 root root    7 Aug 14 00:00 bin -> usr/bin
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Jul 14 16:00 boot
    drwxr-xr-x   5 root root  340 Sep  1 15:05 dev
    drwxr-xr-x   1 root root   41 Aug 16 09:50 docker-entrypoint.d
    -rwxrwxr-x   1 root root 1620 Aug 16 09:50 docker-entrypoint.sh
    drwxr-xr-x   1 root root   19 Sep  1 15:05 etc
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Jul 14 16:00 home
    lrwxrwxrwx   1 root root    7 Aug 14 00:00 lib -> usr/lib
    lrwxrwxrwx   1 root root    9 Aug 14 00:00 lib32 -> usr/lib32
    lrwxrwxrwx   1 root root    9 Aug 14 00:00 lib64 -> usr/lib64
    lrwxrwxrwx   1 root root   10 Aug 14 00:00 libx32 -> usr/libx32
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Aug 14 00:00 media
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Aug 14 00:00 mnt
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Aug 14 00:00 opt
    dr-xr-xr-x 180 root root    0 Sep  1 15:05 proc
    drwx------   2 root root   37 Aug 14 00:00 root
    drwxr-xr-x   1 root root   23 Sep  1 15:05 run
    lrwxrwxrwx   1 root root    8 Aug 14 00:00 sbin -> usr/sbin
    drwxr-xr-x   2 root root    6 Aug 14 00:00 srv
    dr-xr-xr-x  13 root root    0 Aug 29 12:32 sys
    drwxrwxrwt   1 root root    6 Aug 16 09:50 tmp
    drwxr-xr-x   1 root root   66 Aug 14 00:00 usr
    drwxr-xr-x   1 root root   19 Aug 14 00:00 var
    
    

Dockerコンテナファイル転送コピー

  1. (Dockerが起動している)ホストマシンからDockerコンテナ内へファイルを転送コピーする場合は以下のコマンドを利用します。

    コマンド書式:Dockerコンテナファイル転送コピー
    docker container cp [オプション] ホストのコピー元ファイルパス コンテナID(もしくはコンテナ名):コピー先のファイルパス
  2. 例えばNginxコンテナのドキュメントルートにindex.htmlを転送する場合は以下のとおり実行します。

    実行例:Dockerコンテナファイル転送コピー
    docker container cp index.html nginx:/usr/share/nginx/html

付録:Dockerコマンド一覧

  • Dockerコマンドは、2017年のv1.13以降からコマンド体系が変わりました。
  • v20.10.3時点でも旧コマンド体系は利用できますが、今後利用できなくなる可能性はあるので、新コマンド体系の利用推奨をします。
  • 以下の表は、本ページでは紹介しなかったコマンドも含め、Dockerコマンドをカテゴリ別に一覧に記載しています。
    • 新旧コマンドの2つとも記載しています。
表1. Dockerレジストリ操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker login Dockerレジストリにログインします。
docker logout Dockerレジストリからロイグアウトします。
docker search Dokcer Hubでイメージ検索をします。
表2. docker image : Dockerイメージ操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker image build docker build Dockerfileを基にDockerイメージを作成します。
docker image history docker history Dockerイメージレイヤを表示をします。
docker image import docker import tar形式のイメージファイルから新しいDockerイメージを作成します。
docker image inspect docker inspect Dockerイメージの詳細情報を表示します。
docker image load docker load tar形式のイメージファイル(もしくは標準出力)からDockerイメージを読み込みます。
docker image ls docker images Dockerイメージの一覧を表示します。
docker image prune 未使用のDockerイメージを全て削除します。
docker image pull docker pull DockerイメージをDockerレジストリから取得します。
docker image push docker push DockerイメージをDockerレジストリに送信します。
docker image rm docker rmi Dockerイメージを削除します。
docker image save docker save Dockerイメージをtar形式ファイルに保存します。
docker image tag docker tag Dockerイメージにタグを付与します。
表3. docker container : Dockerコンテナ操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker container attach docker attach 起動中のDockerコンテナに接続します。
docker container commit docker commit Dockerコンテナに加えた変更を基に新しいDockerイメージを作成します。
docker container cp docker cp Dockerコンテナとホスト側でファイルやフォルダをコピーします。
docker container create docker create Dockerコンテナを(未起動状態で)作成します。
docker container diff docker diff Dockerコンテナのファイルシステムに加えられた変更の差分を確認できます。
docker container exec docker exec Dockerコンテナ内でコマンドを実行します。
docker container export docker export Dockerコンテナをtar形式ファイルに出力します。
docker container inspect docker inspect Dockerコンテナの詳細情報を表示します。
docker container kill docker kill 起動中のDockerコンテナを直ちに停止します。
docker container logs docker logs Dockerコンテナのログを表示します。
docker container ls docker ps Dockerコンテナの一覧を表示します。
docker container pause docker pause Dockerコンテナ内の全プロセスを一時停止します。
docker container port docker port Dockerコンテナの通信ポート割り当て状況を表示します。
docker container prune 停止中のDockerコンテナを一括削除します。
docker container rename docker rename Dockerコンテナの名前を変更します。
docker container restart docker restart Dockerコンテナを再起動します。
docker container rm docker rm Dockerコンテナを削除します。
docker container run docker run Dockerコンテナを(起動状態で)作成します。
docker container start docker start Dockerコンテナを起動します。
docker container stats docker stats Dockerコンテナのリソース使用状況をリアルタイム表示します。
docker container stop docker stop Dockerコンテナを停止します。
docker container top docker top Dockerコンテナ内のプロセスを表示します。
docker container unpause docker unpause
docker container update docker update Dockerコンテナの(リソース)設定を変更します。
docker container wait docker wait Dockerコンテナが停止する前までブロックし、その後終了コードを表示します。
表4. docker system : Dockerシステム操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker system df Dockerのディスク使用率を表示します。
docker system events docker events サーバkらリアルタイムなイベントを取得します。
docker system info docker info Dockerが稼働しているホストのシステム情報を表示します。
docker system prune docker prune 利用していないデータを削除します。
表5. docker network : Dockerネットワーク操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker network connect DockerネットワークにDockerコンテナを接続します。
docker network create Dockerネットワークを作成します。
docker network disconnect DockerネットワークからDockerコンテナを切断します。
docker network inspect Dockerネットワークの詳細情報を表示します。
docker network ls Dockerネットワークの一覧表示をします。
docker network prune 未使用のDockerネットワークを一括削除します。
docker network rm Dockerネットワークを削除します。
表6. docker volume : ボリューム操作
新コマンド 旧コマンド コマンド概要
docker volume create ボリュームを作成します。
docker volume inspect ボリュームの詳細情報を表示します。
docker volume ls ボリュームを一覧表示します。
docker volume prune 未使用のボリュームを一括削除します。
docker volume rm ボリュームを削除します。

参考情報

docker | Docker Documentation
docker: The base command for the Docker CLI.
docs.docker.com
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