Docker 基本コマンド操作
チートシート
----Dockerイメージ検索----------------
## コマンド書式
docker search [オプション] キーワード
## コマンド実例
docker search linux
## コマンド実例(公式イメージのみ)
docker search --filter is-official=true amazon
## コマンド実例(表示上限数を5件)
docker search --limit 5 linux
----Dockerイメージ取得----------------
## コマンド書式
docker image pull イメージ名:タグ名
## コマンド実例
docker image pull centos
## コマンド実例(タグ名指定)
docker image pull centos:7
----Dockerイメージ一覧取得-------------
## コマンド書式
docker image ls [オプション] [イメージ名[:タグ名]]
## コマンド実例
docker image ls
----Dockerイメージ削除-----------------
## コマンド書式
docker image rm [オプション] イメージID [イメージID...]
# コマンド実行例
docker image rm centos
----Dockerコンテナ作成----------------
## コマンド書式
docker container run [オプション] イメージ名[:タグ名] [コマンド] [引数...]
## コマンド実例
docker container run -d -p 9000:80 nginx
## コマンド実例(ボリューム共有)
docker container run -d -p 9000:80 -v /home/username/html:/usr/share/nginx/html nginx
----Dockerコンテナ一覧確認-------------
## コマンド書式
docker container ls [オプション]
## コマンド実例
docker container ls
## コマンド実例(停止中コンテナも表示)
docker container ls -a
## コマンド実例(合計ファイルサイズ表示)
docker container ls -s
----Dockerコンテナ詳細確認-------------
## コマンド書式
docker container inspect [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container inspect nginx
----Dockerコンテナ起動-----------------
## コマンド書式
docker container start [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container start nginx
----Dockerコンテナ停止-----------------
## コマンド書式
docker container stop [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container stop nginx
----Dockerコンテナ削除-----------------
## コマンド書式
docker container rm [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
## コマンド実例
docker container rm nginx
## コマンド実例(起動中コンテナ削除)
docker container rm -f nginx
----Dockerコンテナ内コマンド実行-----
## コマンド書式
docker container exec [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名) コマンド内容
## コマンド実例
docker container exec nginx echo $HOME
## コマンド実例(コンテナログイン)
docker container exec -it nginx /bin/bash
----Dockerコンテナファイル転送-----
## コマンド書式
docker container cp [オプション] ホストのコピー元ファイルパス コンテナID(もしくはコンテナ名):コピー先のファイルパス
## コマンド実例
docker container cp index.html nginx:/usr/share/nginx/html
前提条件
-
本ページの説明は、以下のページに記載されれているDockerの基本用語と概念を理解している人向けに説明しています。
Docker とは?Dockerとはコンテナ仮想化技術を利用してアプリケーションやサーバ環境などをパッケージ化するツールで、アプリケーションの実行依存関係を一つのコンテナにまとめて隔離された環境で実行できます。palette-code.com -
Docker実行環境が整っていない場合は以下のページを参考にしてください。
Docker インストール手順Dockerはコンテナ仮想化技術を利用して各種環境をパッケージ化するツールです。ここではOS毎(Windows、Mac、Linux)にはDockerをインストールする方法について解説します。palette-code.com -
本ページ内容は以下で動作確認を行っています。
- Docker 20.10.3
Docker基本コマンド解説
- 本章ではのDockerコンテナを使った環境構築の実際の流れに沿って各コマンドの使い方を解説していきます。
- 紹介するコマンドのオプションについては、最低限覚えておいたほうが便利なものに絞って記載します。
- 本章で紹介するコマンドやオプションは一部です。全ての内容を把握したい場合は、本ページ下部の参考情報を参照してください。
Dockerイメージ検索
-
Dockerで環境構築する場合、まずは環境のベースとなるDockerイメージを決める必要があります。
DockerイメージはDockerレジストリに登録されているイメージから探します。Dockerイメージ検索するためには以下のコマンドを利用します。コマンド書式:Dockerイメージ検索docker search [オプション] キーワード
オプション 説明 --filter 検索条件を指定します。 is-official=true
と指定すると公式イメージのみを検索対象にします。--limit 検索結果の表示上限件数を指定します。 NoteDocker search
コマンドの検索対象となるDockerレジストリはDocker Hubになります。
ここではコマンドを使って検索していますが、Docker Hubの画面上部にある検索バーからもイメージ検索することは可能です。 -
例えば「linux」というキーワードでイメージを検索したい場合は以下のとおりです。
実行例:Dockerイメージ検索docker search linux
実行結果例NAME DESCRIPTION STARS OFFICIAL AUTOMATED alpine A minimal Docker image based on Alpine Linux… 10205 [OK] ubuntu Ubuntu is a Debian-based Linux operating sys… 16302 [OK] debian Debian is a Linux distribution that's compos… 4762 [OK] amazonlinux Amazon Linux provides a stable, secure, and … 1330 [OK] oraclelinux Official Docker builds of Oracle Linux. 1011 [OK] rockylinux The official build of Rocky Linux. 169 [OK] archlinux Arch Linux is a simple, lightweight Linux di… 502 [OK] photon Photon OS is an open source minimal Linux co… 182 [OK] clearlinux Official docker build of Clear Linux OS for … 162 [OK] (以降省略)
-
条件を指定して検索したい場合は
--filter
オプションを指定します。
例えば、Dockerイメージには公式イメージと非公式イメージが存在しますが、公式イメージのみ検索したい場合は以下のとおりに実行します。実行例:Dockerイメージ検索(公式のみ)docker search --filter is-official=true amazon
実行結果例NAME DESCRIPTION STARS OFFICIAL AUTOMATED amazonlinux Amazon Linux provides a stable, secure, and … 1330 [OK] amazoncorretto Corretto is a no-cost, production-ready dist… 326 [OK]
-
Docker search
による検索結果の表示上限数はデフォルトで25件です。
上限数を増やして(もしくは絞り込んで)表示したい場合は--limit
オプションで表示上限件数を指定します。実行例:Dockerイメージ検索(上限5件)docker search --limit 5 linux
実行結果例NAME DESCRIPTION STARS OFFICIAL AUTOMATED alpine A minimal Docker image based on Alpine Linux… 10205 [OK] ubuntu Ubuntu is a Debian-based Linux operating sys… 16302 [OK] debian Debian is a Linux distribution that's compos… 4762 [OK] amazonlinux Amazon Linux provides a stable, secure, and … 1330 [OK] oraclelinux Official Docker builds of Oracle Linux. 1011 [OK]
Dockerイメージ取得
-
DockerレジストリからDockerイメージ取得したい場合は以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerイメージ取得docker image pull [オプション] イメージ名[:タグ名]
-
例えば「最新のCentOS」イメージを取得したい場合は以下のとおりです。
実行例:Dockerイメージ取得docker image pull centos
実行結果例Using default tag: latest latest: Pulling from library/centos a1d0c7532777: Pull complete Digest: sha256:a27fd8080b517143cbbbab9dfb7c8571c40d67d534bbdee55bd6c473f432b177 Status: Downloaded newer image for centos:latest docker.io/library/centos:latest
-
取得したいDockerイメージのバージョン指定したい場合もあると思います。 例えば「最新のCentOSではなくCentOS7」といった特定バージョンのイメージを取得したいケースなどです。 その場合は以下のようにタグ名を指定することで任意のバージョンのDockerイメージを取得することができます。
実行例:Dockerイメージ検索docker image pull centos:7
実行結果例7: Pulling from library/centos 2d473b07cdd5: Pull complete Digest: sha256:be65f488b7764ad3638f236b7b515b3678369a5124c47b8d32916d6487418ea4 Status: Downloaded newer image for centos:7 docker.io/library/centos:7
Noteタグ名指定を省略するとデフォルトで:latest
タグが付与されます。:latest
タグは最新のイメージのことを指します。
Dockerイメージ一覧確認
-
Dockerイメージ取得後、すでに取得済(ダウンロード済)のDockerイメージを一覧確認したい場合があると思います。
その場合は以下のコマンドを利用します。Dockerイメージ検索docker image ls [オプション] [イメージ名[:タグ名]]
-
実行すると現時点で取得済のDockerイメージ一覧が確認できます。
実行例:Dockerイメージ一覧確認docker image ls
実行結果例REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE amazonlinux latest 269d08df692a 6 days ago 144MB ubuntu latest 01f29b872827 3 weeks ago 77.8MB centos 7 eeb6ee3f44bd 23 months ago 204MB centos latest 5d0da3dc9764 23 months ago 231MB
-
イメージ名を指定して実行すれば、指定したイメージ名で絞り込んだ結果が表示されます。
実行例:Dockerイメージ一覧確認(イメージ名指定)docker image ls centos
実行結果例REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE centos 7 eeb6ee3f44bd 23 months ago 204MB centos latest 5d0da3dc9764 23 months ago 231MB
Dockerイメージ削除
-
取得済のDockerイメージを削除するためには以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerイメージ削除docker image rm [オプション] イメージID [イメージID...]
-
削除対象はイメージIDを指定します。
- イメージIDは
docker image ls
コマンドの実行結果で確認できます。
実行例:Dockerイメージ削除docker image rm eeb6ee3f44bd
実行結果例Untagged: centos:7 Untagged: centos@sha256:be65f488b7764ad3638f236b7b515b3678369a5124c47b8d32916d6487418ea4 Deleted: sha256:eeb6ee3f44bd0b5103bb561b4c16bcb82328cfe5809ab675bb17ab3a16c517c9 Deleted: sha256:174f5685490326fc0a1c0f5570b8663732189b327007e47ff13d2ca59673db02
- イメージIDは
-
複数のイメージIDを指定すれば複数同時にイメージを削除することもできます。
実行例:Dockerイメージ削除(複数)docker image rm 01f29b872827 5d0da3dc9764
実行結果例Untagged: ubuntu:latest Untagged: ubuntu@sha256:ec050c32e4a6085b423d36ecd025c0d3ff00c38ab93a3d71a460ff1c44fa6d77 Deleted: sha256:01f29b872827fa6f9aed0ea0b2ede53aea4ad9d66c7920e81a8db6d1fd9ab7f9 Deleted: sha256:bce45ce613d34bff6a3404a4c2d56a5f72640f804c3d0bd67e2cf0bf97cb950c Untagged: centos:latest Untagged: centos@sha256:a27fd8080b517143cbbbab9dfb7c8571c40d67d534bbdee55bd6c473f432b177 Deleted: sha256:5d0da3dc976460b72c77d94c8a1ad043720b0416bfc16c52c45d4847e53fadb6 Deleted: sha256:74ddd0ec08fa43d09f32636ba91a0a3053b02cb4627c35051aff89f853606b59
Note指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
上記の例の場合は01f2
と5d0d
でも問題ありません。
Dockerコンテナ作成
-
Dockerイメージを取得済であれば、DockerイメージからDockerコンテナを作成することができます。
以下のコマンドを利用するとDockerコンテナを(起動させた状態)で作成されます。コマンド書式:Dockerコンテナ作成docker container run [オプション] イメージ名[:タグ名] [コマンド] [引数...]
オプション 説明 -d コンテナをバックグラウンドで実行します。 -p ホストに対してコンテナのポート番号を公開します。 -v ホスト側ポート番号:コンテナ側ポート番号
の書式で記載します。-rm コンテナ終了時にコンテナを破棄します。 -v マウントするボリュームを定義します。ホストとコンテナ間でディレクトリ・ファイルを共有するときに利用します。
-v ホスト側ディレクトリパス:コンテナ側ディレクトリパス
の書式で利用します。--name コンテナに名前を割り当てます。 Notedocker container create
コマンドを利用すればコンテナを停止状態で作成することができます。 -
例えばNginxサーバを待ち受けポートを9000に指定して起動する場合は以下のとおりに実行します。
- DockerコンテナでNginxサーバを起動する方法はいくつかありますが、今回はNginxコンテナを利用しています。
- 本手順実行前にあらかじめ対象のDockerイメージ(今回はNginxイメージ)は取得済である必要があります。
実行例:Dockerイメージ作成(+起動)docker container run -d -p 9000:80 nginx
実行結果例5acf29229c53d0b747ec23cdb676440cbc9062d77271e80344c69863b3000404
NoteNginxとは世の中で広く利用されているWebサーバです。 -
ブラウザで「http://localhost:9000/」にアクセスすると以下のようなページが表示されNginxサーバが起動していることが確認できます。
-
上記手順でNginxサーバを起動することはできましたが、WEBページ(HTMLファイル)を修正したい場合はどうしたらよいでしょうか。
やり方はいくつかありますが、ホスト側のファイルを編集し、その結果がコンテナ内のファイルに反映されると便利です。
それを実現するためには-v
を使って、ホストとコンテナのディレクトリを共有します。実行例:Dockerイメージ作成(ボリューム共有)docker container run -d -p 9000:80 -v /home/username/html:/usr/share/nginx/html nginx
実行結果例4992eedce2515c74ca142a7fd422bb4b389c732d6c079a2ad33151efd4dbcd5a
-
以下のコマンドを実行してホスト側で
index.html
を作成した後にブラウザで「http://localhost:9000/」にアクセスするとindex.html
が表示されます。index.html作成echo palette-code >> /home/username/html/index.html
Dockerコンテナ一覧確認
-
すでに作成済のDockerコンテナ一覧を確認するためには以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerコンテナ一覧確認docker container ls [オプション]
オプション 説明 -a 停止中のコンテナも表示します。 -s 合計ファイルサイズも表示します。 -
実行すると以下のようにコンテナが一覧表示されます。
実行例:Dockerコンテナ一覧確認docker container ls
実行結果例CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 50 minutes ago Up 50 minutes 0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp sample
-
-a
オプションをつけると停止中のコンテナも含めて一覧表示されます。実行例:Dockerコンテナ一覧確認(停止中コンテナ含む)docker container ls -a
実行結果例CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 51 minutes ago Up 2 seconds 0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp sample 3c97951d3f07 nginx "/docker-entrypoint.…" 57 minutes ago Created vigilant_buck 24a7ab05c755 nginx "/docker-entrypoint.…" 2 days ago Exited (0) 2 days ago busy_shannon 09a9f14f8f02 nginx "/docker-entrypoint.…" 2 days ago Exited (0) 2 days ago nostalgic_benz
-
-s
オプションをつけるとコンテナの合計ファイルサイズを含めて一覧表示されます。実行例:Dockerコンテナ一覧確認(合計ファイルサイズ表示)docker container ls -s
実行結果例CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES SIZE 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 27 hours ago Up 2 hours 0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp sample 1.09kB (virtual 187MB)
Dockerコンテナ詳細確認
-
Dockerコンテナに関する詳細情報を確認したい場合は以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerコンテナ詳細確認docker container inspect [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
-
以下のコマンド実行することでDockerコンテナの詳細情報が確認できます。
実行例:Dockerコンテナ起動docker container inspect nginx
実行結果例[ { "Id": "4992eedce2515c74ca142a7fd422bb4b389c732d6c079a2ad33151efd4dbcd5a", "Created": "2023-08-XXT12:10:11.551570834Z", "Path": "/docker-entrypoint.sh", "Args": [ "nginx", "-g", "daemon off;" ], "State": { "Status": "running", "Running": true, "Paused": false, "Restarting": false, "OOMKilled": false, "Dead": false, "Pid": 12471, "ExitCode": 0, "Error": "", "StartedAt": "2023-08-XXT12:56:46.758624592Z", "FinishedAt": "2023-08-XXT12:52:39.988404923Z" } (以下省略) } ]
Dockerコンテナ起動
-
停止中のDockerコンテナを起動するためには以下のコマンドを実行します。
コマンド書式:Dockerコンテナ起動docker container start [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
-
まず停止中のコンテナIDを確認します。
実行例:停止中のDockerコンテナを確認docker container ls -a
実行結果CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 25 hours ago Exited (0) 18 seconds ago sample
-
コンテナIDが
4992eedce251
のコンテナのSTATUS
がExited ~
で停止中であることが確認できましたので以下のコマンドで起動します。実行例:Dockerコンテナ起動docker container start 4992eedce251
実行結果例4992eedce251
-
コンテナが正常に起動できたか以下のコマンドで確認します。
実行例:起動中のDockerコンテナを確認docker container ls
実行結果CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 25 hours ago Up 3 seconds 0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp sample
-
STATUS
がUP ~
になっていることから正常に起動できたことが確認できます。Note指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
上記の例の場合は4992
で重複のない値となるためdocker container start 4992
と実行しても問題ありません。
Dockerコンテナ停止
-
起動中のDockerコンテナを停止するためには以下のコマンドを実行します。
コマンド書式:Dockerコンテナ停止docker container stop [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
-
まず起動中のコンテナIDを確認します。
実行例:起動中のDockerコンテナを確認docker container ls
実行結果CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 25 hours ago Up 3 seconds 0.0.0.0:9000->80/tcp, :::9000->80/tcp sample
-
コンテナIDが
4992eedce251
のコンテナのSTATUS
がUp ~
で起動中であることが確認できましたので以下のコマンドで停止します。実行例:Dockerコンテナ起動docker container stop 4992eedce251
実行結果例4992eedce251
-
コンテナが正常に停止できたかは以下のコマンドで確認します。
実行例:停止中のDockerコンテナを確認docker container ls -a
実行結果CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 4992eedce251 nginx "/docker-entrypoint.…" 25 hours ago Exited (0) 3 seconds ago sample
-
STATUS
がExited ~
になっていることから正常に停止できたことが確認できます。Note指定するコンテナIDは4桁以上で重複のない値を指定すればOKです。
上記の例の場合は4992
で重複のない値となるためdocker container stop 4992
と実行しても問題ありません。
Dockerコンテナ削除
-
すでに作成済のDockerコンテナを削除するためには以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerコンテナ削除docker container rm [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名)
オプション 説明 -f コンテナが起動中であってもコンテナを(停止と)削除します。 -
停止中のコンテナに対して以下のコマンド実行することでコンテナを削除することができます。
実行例:Dockerコンテナ削除docker container rm nginx
実行結果例nginx
-
もし起動中のコンテナを(停止と)削除を実 施したい場合は
-f
オプションをつけて実行します。実行例:Dockerコンテナ削除docker container rm -f nginx
実行結果例nginx
Dockerコンテナ内コマンド実行
-
Dockerコンテナ内でコマンドを実行するためには以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerコンテナ削除docker container exec [オプション] コンテナID(もしくはコンテナ名) コマンド内容
オプション 説明 -i Dockerコンテナの標準入力を開いたままにします。 -t 仮想ターミナルを割り当てます。-iオプションとセットで用います。 -
例えばコンテナ内で
echo $HOME
を実行したい場合は以下のように実行します。実行例:Dockerコンテナ内コマンド実行docker container exec nginx echo $HOME
実行結果例/home/username
-
上記の方法を利用すればコンテナ内でコマンド操作が可能となりますが、コマンドを実行する度に
docker container exec
で実行するのは冗長です。
その場合はコンテナ内のシェルにログインしてしまった方が効率的です。コンテナ内にログインする場合は以下のとおりに実行します。実行例:Dockerコンテナにシェルログインdocker container exec -it nginx /bin/bash
実行結果例root@abcafd6051b9:/#
Note-it
は-i
と-t
の組み合わせです。ここでは詳しく解説しませんがコンテナ内にシェルログインしたい場合は、この2つのオプションを付ける必要があります。 -
コンテナ内のログインした状態になっているので、つづけてコンテナ内でコマンド操作が可能になります。
- ログアウトする場合はctrl+dを押します。
実行例:コマンド実行(Dockerコンテナ内)ls -l /
実行結果例total 4 lrwxrwxrwx 1 root root 7 Aug 14 00:00 bin -> usr/bin drwxr-xr-x 2 root root 6 Jul 14 16:00 boot drwxr-xr-x 5 root root 340 Sep 1 15:05 dev drwxr-xr-x 1 root root 41 Aug 16 09:50 docker-entrypoint.d -rwxrwxr-x 1 root root 1620 Aug 16 09:50 docker-entrypoint.sh drwxr-xr-x 1 root root 19 Sep 1 15:05 etc drwxr-xr-x 2 root root 6 Jul 14 16:00 home lrwxrwxrwx 1 root root 7 Aug 14 00:00 lib -> usr/lib lrwxrwxrwx 1 root root 9 Aug 14 00:00 lib32 -> usr/lib32 lrwxrwxrwx 1 root root 9 Aug 14 00:00 lib64 -> usr/lib64 lrwxrwxrwx 1 root root 10 Aug 14 00:00 libx32 -> usr/libx32 drwxr-xr-x 2 root root 6 Aug 14 00:00 media drwxr-xr-x 2 root root 6 Aug 14 00:00 mnt drwxr-xr-x 2 root root 6 Aug 14 00:00 opt dr-xr-xr-x 180 root root 0 Sep 1 15:05 proc drwx------ 2 root root 37 Aug 14 00:00 root drwxr-xr-x 1 root root 23 Sep 1 15:05 run lrwxrwxrwx 1 root root 8 Aug 14 00:00 sbin -> usr/sbin drwxr-xr-x 2 root root 6 Aug 14 00:00 srv dr-xr-xr-x 13 root root 0 Aug 29 12:32 sys drwxrwxrwt 1 root root 6 Aug 16 09:50 tmp drwxr-xr-x 1 root root 66 Aug 14 00:00 usr drwxr-xr-x 1 root root 19 Aug 14 00:00 var
Dockerコンテナファイル転送コピー
-
(Dockerが起動している)ホストマシンからDockerコンテナ内へファイルを転送コピーする場合は以下のコマンドを利用します。
コマンド書式:Dockerコンテナファイル転送コピーdocker container cp [オプション] ホストのコピー元ファイルパス コンテナID(もしくはコンテナ名):コピー先のファイルパス
-
例えばNginxコンテナのドキュメントルートに
index.html
を転送する場合は以下のとおり実行します。実行例:Dockerコンテナファイル転送コピーdocker container cp index.html nginx:/usr/share/nginx/html
付録:Dockerコマンド一覧
- Dockerコマンドは、2017年のv1.13以降からコマンド体系が変わりました。
- v20.10.3時点でも旧コマンド体系は利用できますが、今後利用できなくなる可能性はあるので、新コマンド体系の利用推奨をします。
- 以下の表は、本ページでは紹介しなかったコマンドも含め、Dockerコマンドをカテゴリ別に一覧に記載しています。
- 新旧 コマンドの2つとも記載しています。
新コマンド | 旧コマンド | コマンド概要 |
---|---|---|
docker login | - | Dockerレジストリにログインします。 |
docker logout | - | Dockerレジストリからロイグアウトします。 |
docker search | - | Dokcer Hubでイメージ検索をします。 |
新コマンド | 旧コマンド | コマンド概要 |
---|---|---|
docker image build | docker build | Dockerfileを基にDockerイメージを作成します。 |
docker image history | docker history | Dockerイメージレイヤを表示をします。 |
docker image import | docker import | tar形式のイメージファイルから新しいDockerイメージを作成します。 |
docker image inspect | docker inspect | Dockerイメージの詳細情報を表示します。 |
docker image load | docker load | tar形式のイメージファイル(もしくは標準出力)からDockerイメージを読み込みます。 |
docker image ls | docker images | Dockerイメージの一覧を表示します。 |
docker image prune | - | 未使用のDockerイメージを全て削除します。 |
docker image pull | docker pull | DockerイメージをDockerレジストリから取得します。 |
docker image push | docker push | DockerイメージをDockerレジストリに送信します。 |
docker image rm | docker rmi | Dockerイメージを削除します。 |
docker image save | docker save | Dockerイメージをtar形式ファイルに保存します。 |
docker image tag | docker tag | Dockerイメージにタグを付与します。 |
新コマンド | 旧コマンド | コマンド概要 |
---|---|---|
docker container attach | docker attach | 起動中のDockerコンテナに接続します。 |
docker container commit | docker commit | Dockerコンテナに加えた変更を基に新しいDockerイメージを作成します。 |
docker container cp | docker cp | Dockerコンテナとホスト側でファイルやフォルダをコピーします。 |
docker container create | docker create | Dockerコンテナを(未起動状態で)作成します。 |
docker container diff | docker diff | Dockerコンテナのファイルシステムに加えられた変更の差分を確認できます。 |
docker container exec | docker exec | Dockerコンテナ内でコマンドを実行します。 |
docker container export | docker export | Dockerコンテナをtar形式ファイルに出力します。 |
docker container inspect | docker inspect | Dockerコンテナの詳細情報を表示します。 |
docker container kill | docker kill | 起動中のDockerコンテナを直ちに停止します。 |
docker container logs | docker logs | Dockerコンテナのログを表示します。 |
docker container ls | docker ps | Dockerコンテナの一覧を表示します。 |
docker container pause | docker pause | Dockerコンテナ内の 全プロセスを一時停止します。 |
docker container port | docker port | Dockerコンテナの通信ポート割り当て状況を表示します。 |
docker container prune | - | 停止中のDockerコンテナを一括削除します。 |
docker container rename | docker rename | Dockerコンテナの名前を変更します。 |
docker container restart | docker restart | Dockerコンテナを再起動します。 |
docker container rm | docker rm | Dockerコンテナを削除します。 |
docker container run | docker run | Dockerコンテナを(起動状態で)作成します。 |
docker container start | docker start | Dockerコンテナを起動します。 |
docker container stats | docker stats | Dockerコンテナのリソース使用状況をリアルタイム表示します。 |
docker container stop | docker stop | Dockerコンテナを停止します。 |
docker container top | docker top | Dockerコンテナ内のプロセスを表示します。 |
docker container unpause | docker unpause | |
docker container update | docker update | Dockerコンテナの(リソース)設定を変更します。 |
docker container wait | docker wait | Dockerコンテナが停止する前までブロックし、その後終了コードを表示します。 |
新コマンド | 旧コマンド | コマンド概要 |
---|---|---|
docker system df | - | Dockerのディスク使用率を表示します。 |
docker system events | docker events |